『群系』 (文芸誌)ホームページ 

第26号特集 《大逆事件》 参考図書と目次


《参考文献》  

特に大事な9冊分は目次をつけました

           その他の参考図書もサイト右列にあります。

1冊目紹介 (これだけ、全4冊を1冊と数えます。「大逆事件」が国家のフレームアップであったことを明かした歴史的な名著。その復古版刊行)

革命伝説大逆事件(全4巻)〈1〉黒い謀略の渦

                  子どもの未来社 2010.6 刊

神崎清(著)「大逆事件の真実をあきらかにする会」(監修)

本の内容 大逆事件の謎を解いた名著。明治の一大事件史を新版で復刊。

目次

 序章 菊かおる天長節
第1章 革命は近づけり
第2章 労働者宮下太吉
第3章 赤旗事件おこる
第4章 日本皇帝睦仁君
第5章 アメリカ亡命記
第6章 屋根裏の革命家
第7章 千代田城の対決
第8章 土佐中村町にて
第9章 幸徳秋水の上京

神崎 清
1904(明治37)年、香川県に生まれ、神戸二中、大阪高校を経て、昭和3年、東京帝大国文学科卒業。東京帝大新人会会員。戦後、文部省児童文化審議会会長、厚生省中央児童福祉審議会委員、労働省婦人少年問題審議会委員、東京都児童福祉審議会委員、児童憲章制定委員、子どもを守る会副会長、第五福竜丸平和協会常任理事、品川革新区政をすすめる会代表などを歴任。1979年、逝去 

革命伝説大逆事件〈2〉密造された爆裂弾

神崎清(著)「大逆事件の真実をあきらかにする会」(監修)

本の内容   幸徳秋水と管野スガの性愛、革命僧・内山愚童の秘密出版、宮下太吉の爆裂弾実験。—でっち上げ事件のクライマックスが近づく。

目次

第1章 言論封鎖の結果
第2章 山の秘密印刷所
第3章 二重橋をこえて
第4章 妻と愛人の問題
第5章 千駄ヶ谷平民社
第6章 爆弾をつくる男
第7章 秋水のよろめき
第8章 老壮士奥宮健之
第9章 製材所のある町

革命伝説大逆事件〈3〉この暗黒裁判

神崎清(著)「大逆事件の真実をあきらかにする会」(監修)

本の内容  石川啄木、徳冨蘆花、永井荷風、森鴎外、正宗白鳥、佐藤春夫…。—あの有名な文学者たちも大逆事件とかかわっていた!いよいよ「第一審にして終審」とされる大審院での密室裁判が始まった。

目次

第1章 千駄ヶ谷落城記
第2章 信州爆裂弾事件
第3章 明科と湯河原と
第4章 宮下太吉の自供
第5章 刑法第七十三条
第6章 強引な捜査本部
第7章 憎悪と恐怖の攻略
第8章 閉ざされた法廷
第9章 あたらしい挑戦者
第10章 目撃した永井荷風

革命伝説大逆事件〈4〉十二箇の棺桶 
*この巻はまだ未発売。目次は69年の芳賀書店版から。10.23追加

第一章 目撃した永井荷風
第二章 天下第一不孝の児

第三章 暗流から激流へ
第四章 死刑判決の日に

第五章 東京監獄の内外
第六章 その日の明治天皇

第七章 啄木の秘稿と詩歌
第八章 絶命午前八時六分

第九章 徳富蘆花の上奏文
第十章 うずもれた真実

第十一章 十二箇の棺桶
第十二章 いわゆる冬の時代

終章  秋水の暮うごく



2冊目紹介  (岩波「世界」に連載の集大成、注目のノンフィクション。図書館貸し出しも多い)

『大逆事件 死と生の群像』


       田中 伸尚著  (岩波書店・2835円) 

                         2010年05月25日 「世界」連載


天皇制国家が生み出した最大の思想弾圧事件「大逆事件」。巻き込まれた人々の死と生、遺族の苦しみ、権力に抗う市民の姿…。近代日本史の暗部を照らし出すノンフィクション。『世界』連載を大幅に加筆修正して単行本化。
 目次

 凍土の下
 かなしき「テロリスト」
 縊られる思想
 海とさだめししづく
 死者たちの声
 謀叛論ー慰問
 宿命
 抵抗
 宗教と国家
 傷痕
 いごっそう
 再審請求
 攻防
 疑惑

●無告の人々、もう一つの現実 田村元彦 西南学院大准教授
  百年も前の事件(できごと)によって現在も自らの生を規定されて生きている人たちが存在している−。そのことは何ら驚くべきことではない。死者があたかもすぐそばにいて、自分のふるまいを絶えず見つめその脈絡や倫理的含意をセンサーして(くれて)いるかのように信憑(しんぴょう)し内省/行動している人は数多い。ただし、一九一〇年に起きた大逆事件とその社会的効果が、現在のわれわれの日常においてもリアルに機能しているということに同意する人は、きわめて少ないだろう。

 著者は底知れぬ凍土のごとく堅牢(けんろう)な現実を気が遠くなるほど地道で丹念な取材によって穿(うが)ち、いわば現象学的な手つきで「大逆の系譜」ともいうべき〈もう一つの現実〉を掘り起こしている。目に見える実体として差し出すことはできないものの、〈それ〉を前提として様々(さまざま)な出来事が発生している場合、その経験の断片や痕跡を一つひとつ拾い集めていくことで、〈それ〉がどういう構造を持ち、どのように現実的に機能しているのかについての共通了解が成り立ちうるのである。

 そのために著者は、一般に「幸徳秋水らが天皇暗殺計画を企てたとして検挙された事件」と素っ気なく記述・認識され片づけられてきた出来事を構成する細部にまで目を凝らす。そして、現在に至る射程においてとらえ直すことで、これまで不当にも「その他大勢」扱いされてきた無告(むこく)の人びとの生の軌跡を浮かび上がらせ、「大逆」という烙印(らくいん)によってかき消されてしまった彼/彼女らの人間的な相貌(そうぼう)と、〈もう一つの現実〉においても保ちえた情愛に満ちた人びととのつながりを奪還しえている。

 そうしたつながりの感触は、かつて伊藤野枝が故郷である福岡今宿の集落の自立自尊の暮らしを描いた文章(「無政府の事実」)から受けとるものと響きあっている。無政府共産は実現不可能な空想ではなく、私の生(うま)れた村はずっとそれをやってきた、と野枝は言う。何でもお上頼みの「陳情主義」ではない相互扶助のコミュニティーが「新しい公共」や「まちづくり」といった標語の下に新たな課題として再発見されている現在、アナキズムを暴力的なテロリズムと故意に同一視して、〈もう一つの世界〉の可能性を遮断してしまった百年前の事件(韓国併合も含む)によってわれわれが失ってしまったものは大きい。




3冊目紹介(「大逆事件」関係者などの文章(原典)のアンソロジーです)図書館にあるかも。

逆徒「大逆事件」の文学  2,800円 池田浩士編・解説 インパクト出版会 2010年8月刊

目次

T 殷鑑遠からず

   入獄記念・無政府共産・革命            内山愚童

   暴力革命について                  幸徳秋水

   死出の道艸                      管野須賀子

U 失意か抵抗か

   希望                          永井荷風

   沈黙の塔                        森 鴎外

   日本無政府主義陰謀事件経過及付帯現象    石川啄木

   明治四十四年当用日記                 石川啄木

V 言葉が強権と対峙する 

   危険人物                        正宗白鳥

   謀反論                         徳富蘆花

   死刑廃すべし                     徳富蘆花

   自筆本 魯庵随筆より                内田魯庵

   愚者の死 小曲二章 街上夜曲 他        佐藤春夫

   誠之助の死 雨                    与謝野寛

W 反撃への足場

   「蜩甲集」より                     大塚甲山

   歌                            阿部肖三(水上瀧太郎)

   逆徒                          平出修

   発売禁止に就て                   平出修

   平出弁護士への獄中書簡             幸徳秋水・管野須賀子

解説 「大逆事件」の文学的表現を読む        池田浩士


4冊目紹介(第1線研究者による最近の集大成)

大逆事件の言説空間  山泉進編著 論創社2007.9 NEW!!

序説  「大逆事件」の言説空間                      山泉進 

第一部 佐藤春夫の大逆事件‐〈憂鬱=倦怠の文学〉の誕生    佐藤嗣男

第二部 事件「大逆」の裾野                         吉田悦志

第三部 「大逆事件」のニューヨークへの到達              山泉進

第四部 大逆事件と石川啄木                      小川武敏



5冊目紹介

大逆事件に挑んだロマンチスト―平出修の位相

 平出修研究会編著 同時代社 1995.4.(同人の野口存彌氏も寄稿されています。日本近代の異才にアプローチ!)

目次

平出修と大逆事件

 法律家 修                     大塚雅彦

平出修と大逆事件 −秋水、修の真実追究の一致    中村文雄

平出修と内山愚童                  平出洸

平出修と森鴎外 −明示四十三年十二月の問題−    篠原義彦

 沖野岩三郎と平出修                 野口存彌

 修と啄木                      近藤典彦

 平出修と徳富蘆花                  佐藤嗣男

 平出修と石橋湛山                  醍醐 聡

平出修と「明星」「スバル」「三田文学」       

 修と「明星」                    明石利代

 修の短歌評論 −『伶人』合評その他         新間進一

 森鴎外と平出修 −スバルの時代           金子幸代

 晶子の「夜の帳に」の歌 −平出修と同時代人の批評― 逸見久美

平出修と与謝野鉄幹・晶子              入江春行

小説家としての平出修                高橋 渡

修と晶子                      香内信子

平出修と「三田文学」                山崎行太郎

平出修への視角

 平出修と漱石 −「都会」事件の鑑定人について    中村文也

 平出修における新潟 −その〈故郷〉−        塩浦 彰

 越後の風土と小説「夜烏」              小林高寿

 平出修と高知                    高橋 正

 平出修と不毛の現代文学               鈴木敏幸

 平出修著作概観                   竹村香津子

平出修略年譜/あとがき 平出 洸/執筆者紹介/平出修研究会名簿


6冊目紹介( 同人による画期的評伝です)。

沖野岩三郎   野口存彌著 踏青社 1989.2刊行 NEW!!

目次

大逆事件その前後 T                 7
大逆事件その前後 U                61
大逆事件その前後 V               101
血縁の人びとと聖書                160
賀川豊彦、朝鮮旅行、関東大震災          205
作品群より                    263
女性論と家をめぐる認識              356
徳富蘆花                     409
激動のなかに立ちて                472
略年譜                      549
あとがき                     555
主な参考文献                   558

 

7冊目紹介

大逆事件と知識人 中村文雄著 三一書房 1981.12

目次  

一 石川啄木の社会主義思想への軌跡と大逆事件への反応 9

二 大逆事件をめぐる二人の立場―平出修と石川啄木 37

三 平出修の『逆徒』と大逆事件の間 53

四 『原敬日記』に視る大逆事件81

五 大逆事件における森鴎外の動向 101

六 大逆事件をめぐる与謝野鉄幹・晶子の立場 139

七 佐藤春夫の視た大逆事件 167

八 木下杢太郎と大逆事件 191

九 大逆事件における竹久夢二の動向 207

十 大逆事件における小泉三申の動向 229

 〈付録〉 森鴎外 −その不透明な部分 251



8冊目紹介岩波新書から) ブックオフなどであるかも。

管野すが −平民社の婦人革命家像― 

(1970年1月刊)   絲屋寿雄著 岩波新書  NEW!!

目次 T 生い立ちと大阪時代の管野  U 日露戦争と平民社の非戦運動

V 牟婁新報時代の管野     W 日本社会党における分派問題

X 赤旗事件における管野    Y 『自由思想』の時代と管野

Z 大逆事件の深窓と管野    [ 公判廷・死刑宣告・処刑

 史料と参考文献 菅野すが略年譜





9冊目紹介(ほとんど図書館・ネットでありません。入手方法さえ不明。ただし、一部は、3冊目紹介の「大逆事件の言説空間」に転載されています。吉田悦志氏の項目)。

事件「大逆」の思想と文学 

吉田悦志 著    平成21年・2月 明治書院刊

 目次

第T部 事件「大逆」へ向かう思想の軌跡 ―常識のはざまに―

 第1章 日刊「平民新聞」学芸 ―事件「大逆」への道―

   一 日刊「平民新聞」と上司小剣

二 西川光次郎の「同伴者」論

三 西川光次郎の「中等階級論」

四 「中等階級」論から「直接行動」論へ

五 田添鉄二の警鐘

六 幸徳秋水と山口孤剣の言説空間

七 木下尚江の激烈な負傷

八 山口孤剣の短歌論と作歌

九 主体喪失としての「平民短歌」

十 大塚甲山の疑義

十一 大塚甲山への反批判

十二 山口孤剣の文体

十三 堺利彦と原霞外の作品

 第2章 管野須賀子論 ―自己破壊への道程―

   一 麗しき幼少時代と母

二 母の死と転落する人生

三 罪人意識からキリスト教への接近

四 キリスト教から社会主義への接近

五 荒畑寒村との出会いと破滅願望

第3章 管野須賀子遺稿 ―『死出の道艸』

一 『死出の道艸』論の若干の紹介と整理

二 『死出の道艸』、数字の謎

三 懺悔の記録『死出の道艸』

四 反「常識」の手記『死出の道艸』

第4章 右サイドの事件「大逆」小説

一 浸潤する『大逆陰謀の末路』

二 モデルと時代の潮流

三 虚相を実相に転化する小説

四 秋水・孤剣と池雪蕾の同質性

五 神宮健児ことモデル・奥宮健之

第5章 『風俗画報』の事件「大逆」記事

一 山下重民の文章全文

二 国民的常識と事件「大逆」意識の懸隔

三 終わりに

 第U部 反響する刑法七十三条 ―直面した文学者たち―

 第1章 平出修試論 ―我等は全く間違って居た」という発言について

一 戦闘的芸術至上主義者・平出修

二 大逆事件と平出修の反応

三 大逆事件後の平出修

四 デューアリズム(二元論)の敗北

 第2章 平出修と幸徳秋水 ―明治四十四年一月十日付修宛書翰をめぐって―

一 秋水書翰と未読の『酒ほがひ』

二 秋水と若き白柳秀湖たち

三 平出修と秋水の文学的距離

第3章 平出修「吉井君の歌」の意味 ―大逆事件前史―

一 平出修の秀抜なる吉井勇論

二 修の啄木短歌に対する違和

三 啄木批判から前田夕暮批判へ

四 事件前史における修と啄木の『酒ほがひ』

第4章 平出修・小説「計画」論考

一 小説「計画」の粗筋

二 「計画」論、先行文献の紹介と整理

三 小説「計画」についての私見

 (1)モデル性の問題をめぐって

(2)須賀子か秋水か

(3)なぜ秋水か

第5章 内田魯庵と大逆事件 ―啄木・蘆花・修との関連において

一 新しい自筆『魯庵随筆』

二 事件真相に迫る魯庵と啄木の方法

三 啄木と事件解明の方法

四 世俗的関係から真相に迫る魯庵

五 「解釈」する思想家・魯庵

六 魯庵と徳富蘆花ら

七 内田魯庵と平出修

八 「貴重」な資料としての魯庵記録

 初出一覧  あとがき  

著者吉田悦志は 明治大学教授



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題26号特集《大逆事件》参考資料



《新聞・雑誌》 


《その他参考文献リスト》 



 雑誌


「文学界」2010年6月号 

評論 高澤秀次「百年後の大逆事件」

目次

 (一)佐藤春夫の新宮時代

 (二)「愚者の死」と「誠之助の死」

 (三)中上健次の「路地」と「大逆事件」の影

 (四)石川啄木の問題提起と永井荷風の「転向」

 (五)回帰する「天皇」と「大逆」

―大江健三郎そして/あるいは三島由紀夫



 新聞 

 「大逆事件残照」14回シリーズ

(2009年5月19日〜6月5日)

 


 






 関連書籍

(筆者は、同じ越後出身ということで、大逆の被告内山愚童に関心。後に、

「帝国」の文学‐ 戦争と大逆の間 

 すが秀実 


以文社2001年07月発売 360P ¥3,360

 目次

 第1章 「国民」というスキャンダル

―島崎藤村『破戒』他

; 第2章 「女」という非国民

―島崎藤村『春』、田山花袋「蒲団」他 

; 第3章 「非‐真理」にいたる病

―田山花袋『生』、岩野泡鳴『耽溺』他;

 第4章 「冷笑」するオリエンタリズム

―永井荷風「花火」『あめりか物語』『ふらんす物語』他;

 第5章 「父殺し」の二つの型

―田山花袋『東京の三十年』、徳田秋声『足迹』『黴』他

 第6章 ファルスをめぐる「大逆」

―石川啄木「時代閉塞の現状」、森鴎外「かのやうに」、

幸徳秋水「基督抹殺論」、管野すが子「死出の道艸」他;

 第7章 漱石と天皇

―「思ひ出す事など」『彼岸過迄』『こヽろ』『道草』他

エピローグ、あるいは地の果てへの「道艸」

―中上健次『地の果て至上の時』

 内容紹介

 藤村、花袋、荷風、鴎外、漱石から中上健次にいたる天皇制の文学的側面。日露戦争で高揚したナショナリズムと、それによって析出された“個”=市民意識のダイナミズムを、日本自然主義と「大逆」事件のあいだに読む。




岩波新書から) ブックオフなどであるかも。

田添鉄二―明治社会主義の知性 

(1971年)  岡本宏(著)岩波新書

目次

T 社会主義者となるまで

 1 生い立ち

 2 長崎・新聞記者時代

U 明治社会主義の形成

 1 社会民主党

 2 社会主義理論の発展

 3 平民社

V 『経済進化論』と社会主義運動への参加

 1 『経済進化論』

 2 平民社から日本社会党へ

W 田添鉄二の社会主義理論

 1 総説

 2 帝国主義論

 3 国家・革命・平和論

 4 運動論

 5 組織論

 6 現状批判―政治的暴露

X 田添鉄二の歴史的地位

 1 田添鉄二の死

 2 明治社会主義の帰結

 3 田添論の歴史的地位

 田添鉄二 1875. 7.24(明治8) 1908. 3. 1(明治41)



思想検事(岩波新書) 

 荻野 富士夫

■新赤版 689
■体裁=新書判・並製・カバー・236頁
■品切重版未定
■2000年9月20日
■ISBN4-00-430689-2C0221

戦前,「国体」に反するとみなされた思想・言論はきびしい取締の対象となった.治安体制の一方の核として特高警察と両輪をなした思想検察は,“倫理上の善悪の審判者”を自任し,治安諸法令の制定・運用を主導,保護観察・予防拘禁などの抑圧装置を次々と創出した.その実態と全体像を,戦後公安検察への継承性も含めて解明する.

目次

序 思想検事とはなにか

T 「思想司法」という発想 ―大逆事件から三・一五事件まで―

U 弾圧と「転向」の体系 ―「共産党の自壊没落時代」を演出―

V 検察主導の「思想戦」 ―日中戦争下の取締の拡大と深化―

W 「思想国防」体制の構築 ―対米英開戦から敗戦まで―

X 公安検察への道 ―克服されないままの戦後―

結び ふたたび思想検事とはなにか

著者 荻野富士夫

 1953年生 早稲田大学文学部卒  現在 小樽商科大学教授


 「大逆」事件を右派からみた小説。震災後にも改訂版が書かれた。当時の国民は真相を知らされていなかったので、ここの内容が真実だと思った。




中公『日本の名著』から) ブックオフなどであるかも。

幸徳秋水 日本の名著44 

 伊藤整責任編集 1984年初版 中央公論社 

 反戦・平和の原点 幸徳秋水 神崎清 5(76)

 二十世紀の怪物 帝国主義     81(66p) 

 1901(明治34)年 4月刊行

 兆民先生               147(48p) 

 1902(明治35)年 4月刊行

 社会主義神髄            195(70p) 

 1902(明治35)年10月刊行(万朝報)

 平民主義               265(228) 

 1907(明治40)年 3月刊行

 大逆事件前後            493(38)

 田中正造直訴状(秋水起草)    495(2)

1901(明治34)年 12月

   『麺麭の略取』訳者引        497(2) 

  1908(明治41)年 7月

   『麺麭の略取』和訳例言       499(2)

   『麺麭の略取』予約出版について  501(2)

   『基督教抹殺論』自序        503(2)

1910(明治43)年 11月

   獄中から弁護人に送った手紙  505(14)

1910(明治43)年 12月

   死刑の前              519(12)

    補注                531 

    年譜                540



『憂国志談大逆陰謀の末路』 

断水楼主人池雪蕾著 


大正十三年十一月 星文館刊行 


 目 次

(一) 乱るる雁

(二) 心の窓

(三) 三つの誓

(四) 黒法師

(五) 古錦襴(ラン)

(六) 化物屋敷

(七) 四文字の怪物

(八) 女性の影

(九) 地獄の迎

(一〇)豹変の痕

(一一)夢路の雁

(一二)一刀両断生

(一三)夜陰の客

(一四)獅子身中の虫

(一五)告別の手紙

(一六)義兄弟

(一七)愛惜の至情

(一八)皇室中心主義

(一九)連環馬の突撃

(二〇)会心の笑

(二一)人生の責苦

(二二)二個連れの男女

(二三)漁国の兆

(二四)男子の覚悟

(二五)友垣の誠


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 その他、「大逆事件」参考図書


 日本文壇史16 大逆事件前後

   伊藤整 講談社文芸文庫 1997.6

 日本文壇史17 転換点に立つ 

   伊藤整 講談社文芸文庫 1997.8

 大石誠之助−大逆事件の犠牲者 

   絲屋寿雄 涛書房 1971  NEW!!

  石川啄木と「大逆事件」 

碓田のぼる 新日本新書 1990.10

  大逆事件=文学作家論 

森山重雄 編著 三一書房 1980.3

  大逆事件に挑んだロマンチストー平出修の位相 

平出修研究会編著 同時代社 1995.4  NEW!!

  中里介山と大逆事件−その人と思想

 中村文雄/著 三一書房1983.5

  大逆事件の全体像

 中村文雄/著 三一書房1997.6

  幸徳秋水全集 補巻 大逆事件アルバム

日本図書センター 1994.10

  松本清張全集32

 文芸春秋 1973.12

  橋川文三著作集3 

筑摩書房 2000.12

  尾崎士郎 大逆事件 

雪華社 1959

  佐木隆三 小説大逆事件

 文芸春秋 2001.1

  ニュースで追う明治日本発掘

 鈴木孝一編 河出書房新社 1995.10

  片山潜の思想と大逆事件

 大原慧/著 論創社1995.11

  幸徳秋水全集([補巻])<大逆事件アルバム> 

全集編集委員会/編 明治文献資料刊行会1982.4

  残徒夜話−大逆事件の思い出 

加藤今一郎/著 小栗喬太郎1966.12

  史料日本近現代史(1)

  <近代日本の形成 開国〜大逆事件> 

中村尚美/[ほか]編 三省堂1985.4

  漱石と子規、漱石と修−大逆事件をめぐって

 中村文雄/著 和泉書院2002.12

  大逆事件[三一選書]

 糸屋寿雄/著 三一書房1970.4

  大逆事件

[グリ―ンベルト・シリ―ズ] 神崎清/著 筑摩書房1964.2

  大逆事件

[三一新書] 絲屋寿雄/著 三一書房1960.2

  大逆事件(1)[今村力三郎訴訟記録] 

専修大学今村法律研究室/編 専修大学出版局2001.3

  大逆事件記録(第1巻)

<新編獄中手記> 世界文庫1971.12

  大逆事件記録(第2巻)

<証拠物写> 世界文庫1972.1 

  大逆事件記録(第3巻)

<証拠物写> 世界文庫(1972.1)

  松本平からみた大逆事件

 小松芳郎/著 信毎書籍出版センター(2001.11)

  近代都市空間の文化経験

 成田龍一 岩波書店 2003.4

  平成日本の原景大正時代を訪ねてみた

 皿木喜久 産経新聞ニュースサービス2002.12





参考のために

☆大逆(たいぎゃく)事件☆ (ネットの中からの概容解説) 

天皇制国家と日本人民の最初の衝突

http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/taigyakujikenn.htm より引用)

 明治天皇の暗殺を計画したという理由で多数の社会主義者、無政府主義者(アナーキスト。一切の政治的、社会的権力を否定して、個人の完全な自由と独立を望む考え方の人)らが検挙、処刑された弾圧事件で、首謀者とされた幸徳秋水(こうとくしゅうすい)の名を取って幸徳事件ともいう

 大逆とは、人の道にそむく最も悪い行い、つまり、主君や親を殺すことなどをいう。

 大逆罪とは、日本国憲法の制定で廃止された大日本帝国憲法下の旧刑法第73条が 「天皇、太皇太后、皇太后、皇后、皇太子又は皇太孫二対シ危害ヲ加へ又ハ加ヘントシタル者ハ死刑二処ス」と規定した犯罪で、大審院(現在の最高裁判所)において「第一審ニシテ終審」(大審院における一審即終審)とされた。


日本の歴史上はじめて「大逆罪」が適用されたのが本事件で、裁判は、非公開でなされ、公判記録もその多くが戦災で失われている。

事件の発端は、1910(明治43)年5月、信州・長野の社会主義者宮下太吉(みやしたたきち)ら4名が、「爆発物取締罰則」違反で逮捕された、いわゆる「明科(あかしな)事件」にあった。

逮捕者が当時の反体制運動の中心人物の一人であった幸徳秋水と強いつながりを持った者であったことから、明治政府は、この事件を利用し、明治天皇暗殺といった「一大陰謀事件」を捏造(ねつぞう=実際にはありもしない事柄を、事実であるかのようにつくり上げること。でっちあげ)し、幸徳をはじめとする全国の社会主義者や無政府主義者を一網打尽に抹殺しようと企み、26名を逮捕・起訴、うち24名に大審院は死刑判決を下したのが、世にいう「大逆事件」である。つまり、明治政府によるフレームアップ(でっち上げ)による社会主義者、無政府主義者に対する一大弾圧が、大逆事件の本質ということができる。

事件の背景には、日露戦争反対を機に高揚した社会主義運動に対し、明治政府が社会主義団体等の反体制結社の機関誌紙を発禁処分や集会の禁止ばかりか、結社そのものを禁止するなどその苛酷な弾圧・抑圧政策で望み、1908(明治41)年6月の赤旗事件では、堺利彦(さかいとしひこ)や大杉栄(さかえ)らを逮捕して監獄に送る実質的な反体制運動の展開を困難ならしめる状況に追いやり、さらに翌1909年5月には幸徳秋水、幸徳の内妻管野(かんの)すが(スガ〔1881〜1911。大阪生まれの明治時代の社会主義者。木下尚江の影響で社会主義者に。荒畑寒村と結婚したが、のち離婚して幸徳秋水と同棲する。1911年1月25日処刑。享年31歳。遺稿に「死出の道艸(みちくさ)」がある)らの創刊した『自由思想』をも発売禁止処分で廃刊を余儀なくするといった状況があった。





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