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35号特集 資料 『解釈と鑑賞』 2006年6月号 1978年8月号


『解釈と鑑賞』特集「内向の世代 最後の純文学」(2006年6月号)

群系掲示板投稿より再掲



「内向の世代」の雑誌特集

 投稿者:管理人  投稿日:2015年 7月14日(火)00時17分

 

 「内向の世代」を国文学資料館の検索にかけますと、以下のようなものが出ました。『解釈と鑑賞』の特集号ですが、

よく一冊の号でこれだけの内容を盛ることが出来ましたね。(2006年6月号)


No.   論文題名                        //論文執筆者名               //掲載誌名

 1 特集・内向の世代―最後の純文学 〈内向の世代〉の内部と外部―黒井千次と秦恒平 // 原善 // 解釈と鑑賞

 2 特集・内向の世代―最後の純文学 石と傷―小川国夫における「内向」の可能性 // 伊藤氏貴 // 解釈と鑑賞

 3 〈インタビュー〉特集・内向の世代―最後の純文学 最後の純文学から未来の世代へ // 小川国夫 伊 藤氏貴 // 解釈と鑑賞

 4 特集・内向の世代―最後の純文学 [内向の世代]作家作品ガイド―純文学の輝き // 柘植光彦 // 解釈と鑑賞

 5 特集・内向の世代―最後の純文学 〈政治の季節〉の痕跡 // 林浩平 // 解釈と鑑賞

 6 特集・内向の世代―最後の純文学 「内向の世代」における「戦後」という時空―「指令の休暇」と「時間」を中心にして // 中丸宣明 // 解釈と鑑賞

 7 特集・内向の世代―最後の純文学 辻邦生論―ロマンへの序章 // 梶尾文武 // 解釈と鑑賞

 8 特集・内向の世代―最後の純文学 試文というジャンル―古井由吉論 // 大杉重男 // 解釈と鑑賞

 9 特集・内向の世代―最後の純文学 後藤明生―増殖する言葉と『首塚の上のアドバルーン』 // 乾口達司 // 解釈と鑑賞

10 特集・内向の世代―最後の純文学 阿部昭―最後の純文学作家 // 松本道介 // 解釈と鑑賞

11 特集・内向の世代―最後の純文学 坂上弘における関係性の表象 // 五味渕典嗣 // 解釈と鑑賞

12 特集・内向の世代―最後の純文学 加賀乙彦論 // 小嶋洋輔 // 解釈と鑑賞

13 特集・内向の世代―最後の純文学 日野啓三論―「向こう側」という場所 // 中村三代司 // 解釈と鑑賞

14 特集・内向の世代―最後の純文学 疾走する少年―三木卓『砲撃のあとで』 // 勝原晴希 // 解釈と鑑賞

15 特集・内向の世代―最後の純文学 三枝和子―〈記憶〉と〈夢〉と // 杉井和子 // 解釈と鑑賞

16 特集・内向の世代―最後の純文学 高橋たか子論 // 須浪敏子 // 解釈と鑑賞

17 特集・内向の世代―最後の純文学 大庭みな子 // 神田由美子 // 解釈と鑑賞

18 特集・内向の世代―最後の純文学 「葦の地方」か「波うつ土地」か―富岡多恵子の〈近代〉 // 林淑美 // 解釈と鑑賞

19 特集・内向の世代―最後の純文学 金井美恵子論 // 関恵実 // 解釈と鑑賞

20 特集・内向の世代―最後の純文学 秋山駿―批評を可能にするもの // 関谷一郎 // 解釈と鑑賞

21 特集・内向の世代―最後の純文学 磯田光一論 // 井上隆史 // 解釈と鑑賞

22 特集・内向の世代―最後の純文学 桶谷秀昭―土着とナショナルなもの // 綾目広治 // 解釈と鑑賞


 この特集で認識されるのは《内向の世代》が「最後の純文学」とされていること、またその作家たちの範囲の広さだ。そもそもその作家たちの命名者であった小田切秀雄が当初その名前をあげていたのは、小川国夫、後藤明生、黒井千次、古井由吉、阿部昭、柏原兵三、批評家では、川村二郎、秋山駿、入江孝則、饗庭孝男、森川達也、柄谷行人(!)などであった(東京新聞「現代文学の争点」1971年5月6〜7日)。

 http://8614.teacup.com/snagano/bbs/8314


 ここでは、それら以外の作家・批評家たちも論じられている。ま、坂上弘は通常挙げられるが、辻邦生、加賀乙彦、日野啓三、大庭みな子などはなるほどだ(全集などでは一緒の扱いになっている)。が詩人の三木卓や、富岡多恵子、批評家の磯田光一、桶谷秀昭も入っているのは興味深い。



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特集「内向の世代」以後の文学(『解釈と鑑賞』1978年8月号) 

  投稿者:管理人  投稿日:2015年 7月17日(金)23時43分  


  『解釈と鑑賞』1978年8月号の、特集「内向の世代」以後の文学 の内容をアップしておきますね。

目 次   (数字はページ)


●新世代の文学 その特質

6  「内向の世代」論の決算                     松原新一

14  七〇年代、新しい文学の動向                 大久保典夫

24  戦後文学の系譜と新世代                   利沢行夫

30  新世代の文学と社会                       松本 徹

36  新世代にとっての「家」                    森安理文

43  新世代の文学と性                        古屋健三

50  新世代の文体                          諸田和治


●作家論

58  小川国夫論  内景に泛ぶ神・自然・人間          武田友寿

64  古井由吉論  孤心のさやぎ                  首藤基澄

71  黒井千次論  日常に潜む死角・固い空間性のくさび  高野斗志美

77  後藤明生論  <私>を求める<わたし>        大河内昭爾

84  高橋たか子論 懺悔の文学                   山田博光

91  富岡多恵子論 <空>を撃つ文学              神谷忠孝

97  中上健次論  <私>とは諸関係の総体なり        栗坪良樹

103  高橋三千綱論 退屈な時代の文学            荻久保泰幸


●文学的遺産と新世代の自己主張

112  内向の世代と『文体』                       遠丸 立

119  「限りなく透明に近いブルー」登場の周辺            勝又 浩

126  「エー5海に捧ぐ」芥川賞の波紋(その文学性)         宮内 豊

132   戦後生まれの作家たち                        柘植光彦

   (中上健次・三田誠広・つかこうへい・村上龍を軸として)

139   新世代の実作と批評の間                       松本鶴雄

   (村上龍・三田誠広・宮本輝を中心に)


●新世代の作家たち

147   田久保英夫 丸山健二 森内俊雄 三枝和子         林 武志

   坂上 弘  山田智彦 森万紀子 畑山 博                鷺 只雄

   宮原昭夫  佐江衆一 阪田寛夫 日野啓三         中野博之

   野呂邦暢   佐木隆三 李 恢成 三木 卓          大森盛和

    岡松和夫  吉行理恵 津島佑子 小沢冬雄        油野良子

   林 京子  外岡秀俊 池田満寿夫 三田誠広        河内光治


 必ずしも、いわゆる内向の世代作家だけではないですね(特集名は、「内向の世代」以後の文学 ですからね)。

 しかし、もう40年近くも前の雑誌なのに、個々の論文がすごいです。巻頭の松原新一などは、「内向の世代」批判できた批評家ですが、この論文は70年代以降の文学状況、この世代の内面的なこと、もしっかり書いていて、いまもヴィヴィッドである。

 評者の名前に、森安理文、さらに大森盛和、とあるのがゆかしい。


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